立沢の虫送り

悪疫をムラから追い出せ

皆野町日野沢地区で行われていた悪疫払いの行事で、現在は立沢地区と門平（かどだいら）の二地区にのみ残ります。

いずれもノロセといわれる短冊を吊るした梵天（立沢地区）・送り竹（門平地区）でムラの悪疫（ムシ）を掃き集め、ムラの外れに捨ててくるというもの。

近隣の秩父市吉田地区が、悪疫が入らぬようムラの入り口に大きな草履を飾る（フセギ）のと対照的です。

「よろずの虫を送るヨイ」などの独特の掛け声と太鼓・鉦の囃子とともに、梵天が山村を渡る様は日本の原風景といえるでしょう。

天空のおやき、天空のちまき

特の掛け声はワンパターンでなく、「よろずの」が「青菜の」「菜大根」などに替わることもしばしば。

まれに世相などを反映した「○○の虫も送るヨイ」など、変わり種が聞けることも。

立沢地区は、秩父の中でも農家民泊の先進地。地区の人と一緒にムシを送る体験ができるかも…

日本、〒369-1626 埼玉県秩父郡皆野町上日野沢８７８

季節	夏 8月

エリア	皆野町

五十音順	た行