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ツグミ工芸舎
Tugumi Craft
ユニークな木工作品を生み出している「ツグミ工芸舎」のアトリエがあるのは、秩父の山の中。山道の途中、細く急な坂道を登り切ると、今年で14歳というやさしげな表情の番犬が出迎えてくれます。古民家を改装したというアトリエは、半透明の素材に覆われた天井からやさしく陽が差し込み、木屑が地面を覆っていて、屋内でありながら森の中にいるようです。
暖かい季節は虫や鳥の声が聞こえ、夕立の音が響いてまるでジャングルの中のように賑やかな空間も、寒い季節には暖をとるための焚き火がパチパチと弾ける音と足立志次磨さんが木を削る音が響くだけ。季節によって明るさも表情もガラリと変わるの空間なのです。そんなアトリエから生まれるスプーンやスツール、ハンコなどの材料は、一部を除いて全て古民家を解体した時に出た古材。ボロボロな外側を削って、芯の部分の強度を確認し、使えるものだけを厳選して再び命を吹き込んでいきます。しかし、なぜあえて古材を使うのでしょう。その理由は、足立さんが木工をはじめるきっかけと深く結び付いているようです。
「ここは秩父に移住することを決めて住居を探す中で出会った場所で、築100年という大きな家が建っていたんです。その時はまだ木工はやっていなかったので、アトリエにするというような目的意識はなかったのですが、残しておけば何かに使えるような気がして、用途を考えずに一部を残して、あとは家を建て直すために解体したんですね。その時に出た古材を最初は薪として燃やしていたんですけど、途中で『これって、いい材料なんじゃないか』って思って。
ちょうど長男が幼稚園に入るタイミングで、給食を食べるスプーンが必要だったんですけど、市販のものはプラスチックばかり。なにか木で素敵なものが作れたらいいなぁと思って試しに古材で作ってみたらなかなか評判よくて(笑)それが、わたしの木工のはじまり。古材は、洗ったり釘を抜いたり、とにかく手間がかかるんですけど、あるものをできるだけ大切に使っていきたいって思うんですね。つくりたいもののために材料を調達するのではなく、その時に手に入ったものでつくれるものをつくるようにしていますね」
子ども用のスプーンをきっかけに、その後、まわりのリクエストに応えながらアイテムのバリエーションは徐々に増え、あるカフェからの要望がきっかけで生まれたのが、栗の古材を使った小さな小さなティースプン。そのアイデアの真ん中にあったのは、飲み物を提供する人もされる人も、どちらもわくわくしてほしいというささやかな願いでした。だから、このティースプンには、まるで手紙を忍ばせるような、そして受け取るようなわくわくした気持ちがそっと寄り添っているような気がするのでしょう。このアイテムには、足立さんによる小さな詩が添えられています。その手紙のようなやさしい言葉が、心の奥に奥にまで染み込んで、そのティースプンが尚のこと愛おしくなってしまうのです。
手作りなのでその形や表情は一つとして同じものはありません。ちょっとした歪さもそのティースプンにしかない愛おしい個性です。
【商品名】 |
ティースプン |
【商品概要】 |
秩父の木で1つ1つ手作りした1点ものの木製スプン。形も表情もすべて違います。 |
【価格】 |
¥1,000(税別) |
【取扱いのご注意】 |
*洗浄後は水気を拭き取り、乾燥させてください。 *噛んだり強く押さえつけると割れてしまうことがありますのでご注意ください。 |